「官能奥様劇場 2 妄想夫人」とは?
「官能奥様劇場 2 妄想夫人」は、2008/06/27に竹書房から出版された、鶴永いくおさんのオムニバス短編集です。
20ページ前後の短編マンガが10話収録されています。10話すべてが人妻とやりたい盛りの青年のお話となっております。
作品内で、デジカメなどが出てくることはありますが、舞台や服装、女性のヘアスタイルやたたずまいなどは、圧倒的昭和感を感じる作品ばかりなので、昭和時代にエロ本でオナニーしていた世代には懐かしさを感じること請け合いです。
第一幕 妄想夫人
妄想夫人のネタバレ
小説を書いていろんな文学賞に投稿している瑞恵。いつも落選しているため、瑞恵の旦那が瑞恵の小説を読んでくれることはない。それでもめげない瑞恵は、ちょっと視点を変えて、官能小説を書くことにした。
ただ、今までまったく書いたことのないジャンルなので、自信のない瑞恵は、甥のノブを自宅に呼んで瑞恵が書いた官能小説の感想を聞くことにした。
「・・・はっきり言って、物足りないかな」
そう言うと、ノブは瑞恵の背後に回って、瑞恵の胸を鷲掴みにするのだった・・・
妄想夫人の感想
エロ作家やエロ漫画家が、作品に行き詰まって、相手といろいろ試行錯誤しているうちに・・・というよくある題材です。
最初、瑞恵は伯母という立場が理性を保つ唯一の柱だったのですが、ノブに触られながらいろいろ妄想しているうちに、だんだん興奮してきて・・・というくだりがこの作品の見どころです。
第ニ幕 煽情の夏
煽情の夏のネタバレ
和江が横になって昼寝をしているところに、法事のときに写したという写真を持って、隣に住んでいる信次がやってきた。
写真をひと通りながめてみると、ほとんどの写真に和江が写っている。
そのことを信じに指摘すると、信次は忙しく動き回っていた和江が被写体としてちょうどよかったという言い訳じみたことを言うのだった。
和江は、誰にも見せたことがないというインスタントカメラで撮影した写真を信次に見せてくれるという。「誰にも内緒ね」と和江から渡された写真には、オールヌードの和江が何枚も写っているのだった。股を開いてオ●●コを自分の指で拡げている写真もある・・・
そのとき、和江の姑が帰ってきた。ビックリした信次は、和江のオールヌードが写っている写真を胸ポケットに急いでしまって、そのまま帰ってしまった。
その日の夜、和江の写真を見ながら、信次はベッドに横たわり自慰にふけるのだった・・・
煽情の夏の感想
隣に住む青年が、自分のことを性の対象として見ていることに確信を持ってた人妻が、その青年を性的に誘惑して、最終的には青年にアクションを起こさせるというお話です。
それにしても、この和江という人妻は、最初からものすごく露骨に信次を誘惑しているところがポイントです。かなり前から信次からそういう目で見られていることが分かっていた感じです。
これだけ露骨に誘惑されたら、性欲みなぎる青年なら100%襲っちゃうよね、という。でも逆に、ホントに自分がそういうことをされていたら、逆に怖さを感じて何もできないかも、と思いました。
※ この「煽情の夏」という作品がよかったら、「汗まみれの背徳情事~隣の人妻に喰われる純朴青年~ 第1話」を読んでみてください。シチュエーションもかなり似ていますので、読み比べてみるのも面白いですよ。
第三幕 さりげない背徳
さりげない背徳のネタバレ
浪人生の順がひとりで留守番しているところへ、叔母の知美がやってきた。順の母親に頼まれた化粧水を届けに来たのだ。そして、順にもシャツを買ってきた。子供のいない知美にとって、順は子供のような存在でもあった。
順は、シャツを買ってもらうより、知美にしてほしいことがあった。でも、自分の口からは恥ずかしくてなかなか言い出せない・・・
そんな順を見て、知美は分かったように言うのだった。
「わかってるわよ。叔母さんのアソコ、見たいんでしょ?」
さりげない背徳の感想
子供がいない美人の叔母さんとかわいい甥。あまりにもかわいすぎて、性的なお世話もしてしまっている・・・という流れでしょうか?ちょっと感覚がずれている感じも印象的ですが、この叔母さん、表情がかなりエロいです。
個人的には、一番最後のページの、順のち●こを持って、そのち●こをいと惜しげに見つめる表情がものすごく卑猥です。もしかしたら、鶴永いくお作品の中で、一番いやらしい表情かもしれない、そんなふうに思いました。
第四幕 春の疼き
春の疼きのネタバレ
ヒロは親戚の家に遊びに来ている。そこの男の子・翔ちゃんとかくれんぼをして遊んでいた。そのとき、翔ちゃんの母親は、洗濯物を干していた。ヒロは母親の近くに隠れていた。
そのとき、突風が吹いて、翔ちゃんの母親のスカートがめくれ上がった。
なんと!翔ちゃんの母親は、ノーパンだった。
すぐ近くに隠れていたヒロは、翔ちゃんの母親の下半身をモロに見てしまった。ヒロは顔を赤らめ、翔ちゃんの母親は言い訳をしていた。
次に、翔ちゃんの母親がかくれんぼの鬼になった。ヒロはトイレの中に隠れた。隠れているうちに、母親のノーパンだった下半身を思い出しながら、ヒロはオナニーをしはじめた。
そのとき、鬼になった翔ちゃんの母親がトイレのドアを開けた。
慌てるヒロ。翔ちゃんの母親も、最初は驚いた表情をしていたが、すぐにこう言った。
「ヒロくん見っけ!」
春の疼きの感想
最初のうちは、そんないやらしいことをいっさい考えていなかったのに、親戚のヒロのオナニーを目撃したばっかりに、翔ちゃんの母親のエロエロスイッチが入ってしまって・・・という男にとってはとても浦山な展開になっていきます。
翔ちゃんの母親の暴走っぷりがこの作品のポイントです。
第五幕 甘い裏切り
甘い裏切りのネタバレ
発情した継息子の新一にスカートに手を入れられながら体を求められた義母・美保。そのとき、ちょうど帰宅した夫に、新一に襲われているところを目撃されてしまう。そのことを数日悩んだ美保は、家を出ていくことにした。
荷物をまとめているところへやってきた新一。冷静に、あのときは自分が悪かったのだからと、美保に出ていかないよう言いはじめた。
ところが美保は、夫が帰宅しなかったら最後までいってしまったかもしれない、自分がいるから新一をその気にさせるかもしれない・・・と言うのだった。
それを聞いた新一は、美保のうしろから突然胸をつかんで、こう言った。
あの日の続きを再現しよう・・・
甘い裏切りの感想
義母と継息子、というよくあるお話。
自分の魅力で新一が発情してしまったと考えるうぬぼれ女が、せまられて体を触られてしまうと我慢できなくなって、自分から積極的に裸を見せていく・・・
イヤよイヤよも好きのうち
という言葉がピッタリのストーリーでした。
第六幕 炬燵でレッスン
炬燵でレッスンのネタバレ
二階からものすごい物音がする。母親が驚いて部屋の引き戸を開けると、智子の幼なじみである政宏が、額から血を流しながら足早に階段を駆け下りてくるところだった。
うしろから娘の智子が降りてきて、政宏がのしかかってきたから花瓶で殴ったという。政宏は逃げるように帰っていった。
次の日、智子の家に政宏が訪ねてきた。昨日のことがあったので、緊張しているようだった。智子が不在であることを聞くと、政宏は帰ろうとしたが、智子の母親は政宏を引き止めた。智子の母親として政宏に話したいことがあるという。
智子の母親は、政宏を居間に導き、こたつに入った。政宏は智子の母親の正面に座ったが、智子の母親は、こたつの横側に座るように言った。そして、政宏がこたつの横側に座ると、話をしながら母親は、熟れた肉体をじょじょに体を政宏に寄せ、体を密着させていくのだった・・・
炬燵でレッスンの感想
自分の娘の幼なじみを誘惑し、自分のカラダに夢中にさせる・・・というお話。
娘と政宏はまだ付き合っていない雰囲気なので、厳密には寝取り・・・ということではないかもしれませんが、雰囲気としてNTR要素が感じられる作品です。
体を密着させて誘惑する、というのはリアルでもストーリーでもよくある話ですが、母親のお預けと誘惑の塩梅が秀逸で、まるで日活ロマンポルノを見ているかのような気分になりました。
第七幕 明日の情事
明日の情事のネタバレ
ひと目を気にしながら空き家に入るおばさん。空き家の中には、ベッドとストーブしかない。その空き家にあるベッドの上に一人の青年が座っていた。青年は、おばさんと待ち合わせをしていたのだ。
青年とおばさんは、その空き家でセックスをしていた。そして、そのおばさんと青年の情事の一部始終を、窓の外からのぞいている男がいた・・・
事が終わると、おばさんは帰っていった。
おばさんが帰ると、青年は窓の外にいる男を呼び寄せた。青年(隆弘)とのぞいていた男(修平)は友人だったのだ。
隆弘は、明日もこの空き家でおばさんと逢う約束をしていたが、明日は修平がおばさんと二人で会えと言う。彼女ができた隆弘は、彼女がいない修平におばさんを譲るというのだ。
隆弘の前では強がって、明日は空き家に行かない!と強がっていた修平。それでも、窓から見ていた隆弘とおばさんのセックスを思い浮かべると、セックスができるチャンスがあるという現実にあらがうことはできないのだった。
翌日、おばさんが本当に空き家に行くのか疑問だっった修平は、おばさんのあとをこっそりつけていった。家を出たおばさんは、ひと目を気にしながらも、まっすぐと空き家に向かっていく。
おばさんが空き家に入るのを確認した修平。空き家に行くかどうか葛藤する修平。一度は帰ろうとした修平だったが、セックスできるチャンスがすぐ目の前にあるという現実を不意にすることはやっぱりできなかった。
そしてついに、修平は空き家のドアに手をかけるのだった・・・
明日の情事の感想
とにかくやりまくりたい思春期の青年時代、修平のような心の葛藤は、男なら絶対経験しているはずなので、めちゃめくちゃ感情移入できる作品です。
最初は口止めのために修平とセックスしたおばさんも、結局、セックスしたいだけのビッチだったというところが、この作品のポイントです。
第八幕 午後の欲情
午後の欲情のネタバレ
聡が一人、家で留守番をしているところへ、隣に住むおばさんが訪ねてきた。家の中で、聡と二人きりで話をしたいという・・・
おばさんの要件はこういうことだ。おばさんの長女が、聡にいやらしい目で見られているというので、聡に直接確認しに来たという。
聡は、おばさんを自分の部屋に案内し、ベッドの下にいつも隠している熟女関連のエロ雑誌を見せて、自分には少女趣味はないと訴えた。
ただ、聡にはおばさんに多少後ろめたい気持ちがあるという。というのは、おばさんが自転車置き場の裏で隠れておしっこしているところを見てしまったからだと言う。聡は、正直に、それ以来、おばさんの白いお尻を思い浮かべる度に悶々とする自分が情けないと言うのだった。
それを聞いたおばさんは、あらぬ疑いをかけてしまったお詫びに、自分のお尻を聡に見せてあげると提案した・・・
午後の欲情の感想
自分の嫌疑を晴らすために、隠しているエロ本を見せて、真剣な顔をして、自分はロリコンではないと釈明したり、おばさんはおばさんで、あらぬ疑いをお詫びにと言って、お尻を見せてあげるという提案をしたりと、現実的にはあり得ない流れで話が進んでいきます。
鶴永いくおさんの作品としては珍しく、ギャグっぽい展開のストーリーですが、こういう話もたまには面白いですね。
第九幕 そこにある快楽
そこにある快楽のネタバレ
聡の家に、叔母の素子が訪ねてきた。素子は電車で痴漢にあったこと、電車に乗っていた周りの人の反応などでイライラし、その気持ちを誰かにぶちまけたいと、聡の家にやってきたという。
聡にひと通り愚痴を言った素子は、自分のお尻は後ろから見たら触りたくなるようなお尻じゃないかと聡に聞いてきた。聡が戸惑っていると、素子は、今日、電車であった痴漢の再現をしようと言いはじめるのだった・・・
そこにある快楽の感想
※ 青年の名前は、「第八幕 午後の欲情」に出てくる青年と同じ「聡」ですが、同じ人物ではありません。
定番の叔母甥もの。
「第三幕 さりげない背徳」と読み比べてみるのも面白いですね。
個人的にはエロのオン・オフがはっきりしている、「さりげない背徳」より、甥に対して露骨に誘惑している「そこにある快楽」のがエロくて好きです。ところどころで見せる素子の上目遣いがとても艶めかしいです。
第十幕 誘惑日和
誘惑日和のネタバレ
電車に乗っていた林は、見たことのある女性に気がついた。付き合っている彼女の母親である。林は母親と目が合うと、軽く会釈して隣りに座った。
自宅の最寄駅に着いた林は、彼女の母親にあいさつをして駅を降りたが、その後を母親は着いてくる。娘のことを知っておきたいと言って、林の腕に手を絡ませ自分の胸を押し付けてきた。
駅を降りて公園のベンチで世間話をしていると、彼女の母親が、林の家に行きたいという。
林の部屋に入ると、公園で虫に刺されたからと薬を欲しがる母親。引き出しから虫刺されの薬を取り出し、彼女の母親に手渡そうとすると、彼女の母親は、虫刺されの薬の匂いが苦手だからと、林に塗ってほしいと頼むのだった。
スカートをめくり、太ももをあらわにする彼女の母親。
「うん・・・そう、そのあたり」
その太ももに興奮してしまった林は、母親のパンティの上からアソコに触れてしまうのだった。
「・・・そこは、かゆくはないのよ」
母親はささやく。
「わたしのそこ・・・どうしたいの?下着を脱がせたいの?」
ガマンできなくなった林は、娘の母親の上に覆いかぶさるのだった・・・
誘惑日和の感想
彼女、または幼なじみの母親が、娘の彼氏を年上の魅力で誘惑して・・・という寝取り話。
「第六幕 炬燵でレッスン」とシチュエーションは異なりますが、いずれの話も男に欲情させて襲わせるという流れになっています。
セックスしたあとで、水をためた洗面器の上に、またいでしゃがんでアソコを洗うシーンがエロいです。「ピチャ、チャプ」という効果音もいい雰囲気を演出しています。